2014年08月25日

多汗症の治療法


 日本皮膚科学会が多汗症の治療方法について、治療ガイドラインを作成し公開しているので紹介します。とても難しい内容ですし、原文を載せてもわけがわからないと思いますので、簡単に説明します。


 治療ガイドラインの中で、次の4つの治療法が推奨されています。
それぞれについて簡単に説明を加えておきます。

1.塩化アルミニウム液の外用

 塩化アルミニウム液は、副作用もなく汗の量を減らしてくれるので、多汗症の治療薬としてよく使われています。腋や手、足などに直接塗布します。病院に行くと、まず処方されるのが塩化アルミニウム液です。ただ、製薬会社では作っていません。病院内で作られるケースが多いようです。



2.イオントフォレーシス

 イオントフォレーシスという言葉を始めて聞いた方も多いと思います。イオントフォレーシス(イオン浸透療法)は、多汗症の部位を水に浸し、そこに弱い電流を流す治療法です。実際に治療できるのは、手のひら、足の裏、わきの下の3ヶ所くらいです。

 電気分解によって生じた水素イオンが汗腺分泌部のイオンの出入りを阻害することによって、汗を出にくくするのだそうです。副作用もなく良い治療法なのですが、治療を続けなければ効果が維持できないという致命的な欠点を持っています。



3.ボツリヌス療法

 ボツリヌス毒素というのは食中毒の原因毒素です。日本では、A型ボツリヌス毒素製剤「ボトックス」がよく知られています。ボトックス注射は副作用もなく良い治療法なのですが、3ヶ月くらいしか効果が持続しません。そのため、死ぬまで定期的にボトックス注射を続けなければなりません。また、現時点では健康保険の適用外になっているので、治療費用を全額自己負担しなければなりません。困理ますね。



4.交感神経遮断

 手掌多汗症は大脳からの刺激によって発汗すると考えられているので、この神経刺激経路を遮断すれば手のひらからの汗は止まります。交感神経を永久に遮断してしまうので、手からの発汗については効果があるのですが、他の部位からの発汗が増えるという副作用があります。しかも手術するのですから、入院期間が1週間、治療費も30万円程度必要です。健康保険は適応されるし高額医療の対象となるので、その点は悪くはありません。しかし、重症の方には、ほとんど効果がないそうです。できれば、手術なんかしたくないですよね。


posted by sweat at 11:00| 多汗症の基礎知識